Scheme入門 第1章 こんにちは世界
Scheme の世界へようこそ!
新しいプログラミング言語に接するとき、まずはハローワールドプログラムを見てみるのが定番のようです。ここでもその慣習に従いましょう。DrSchemeを起動して無題ファイルを作成し、以下のように書いてください。
(display "Hello,World!")
DrSchemeの画面写真。 画面上段がエディタ部。プログラムはここに記述する。 画面下段がインタプリタ(コンソール)。プログラムの実行結果はここに表示される。 |
これが Scheme のハローワールドプログラムです。実行ボタンを押して実行してみますと、コンソールにHello,World!と表示されるのがわかるでしょう。
DrSchemeのエディタ部にプログラムを書いた後、DrSchemeの画面上部にある[実行]ボタンを押すと、プログラムの実行結果が下段のインタプリタ部(コンソール)に表示される。 |
ではプログラムを解析してみますか。まず"Hello,World!"
は表示する文字列そのものです。疑問の余地はありません。display
は何かを表示する命令です。この場合は"Hello,World!"
を表示することになります。そして、それらを囲む括弧があります。
Scheme のプログラムでは、どの命令も括弧で囲んで書きます。1つの命令を1対の括弧で囲って書くわけです。いくつも命令を並べる場合は、その数だけ括弧を使います。例えば次のように。
(display "Hello")
(display 3.14)
(display "今日は良い天気だ")
このプログラムでは3つの命令が実行されます。まず"Hello"
を表示して、次に3.14
を表示して、最後に"今日はいい天気だ"
を表示するわけです。
どこからどこまでが1つの命令か、括弧を使って表すので、Scheme のプログラムはフリースタイルで書けます。つまり先程のプログラムは
(display
"Hello"
) (
display
3.14)(display "今日は良い天気だ")
というように書いても良いわけです(見難いからお勧め出来ないけど)。
BASIC などでは1行に1命令ですが、Scheme では改行に特別な意味はありません。その代わりに括弧を使って命令の区切りを表します。
第1章・完。
第2章へ
- DrScheme での Language Pack の選択
- Scheme の単純な式「(+ 3 2)」, 「(- 10 4)」
- Scheme の単純な式(括弧の入れ子)
- Scheme の単純な式 (DrScheme の定義ウインドウ)
- 関数 area-of-disk の定義と,関数適用
- 関数 area-of-disk,変数 PI の定義と,関数適用(1)
- 関数 area-of-disk,変数 PI の定義と,関数適用(2)
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