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質問<3582>2007/7/23from=りす「確率」

確率の質問です。
AとBは独立しており、,
をみたすとき、を求めてください。


ああ、これ、残念ながら基本的には確率の問題ではありません初歩的な代数の問題です。
問題は確率・統計の独特な言い回しを如何に正確に数式に直すか、と言うのが勝負の分かれ目です。



  1. 事象A、Bが独立であるとはどう言う事か?

    平たく言うと、事象A、Bが独立と言うのはどう言う意味か、なんて考えなくてもイイです(笑)。いや、これマジです(笑)。
    単に、事象Aの生起確率を、事象Bの生起確率をとした時に
    である場合に事象AとBは独立である、と言うんです。そして、乱暴な言い方をすると、意味を考えようとするから混乱するんです。何故なら上式は実は確率で言う独立、と言う言葉の定義なので、何かから証明される類のモノではありません。すなわち確率の問題で、独立、と言う言葉を見かけたら数学的には天下り的に上記の式を適用して構わない、と言う事です。
    ここではとして、
    と表記してみます。

  2. 確率での特殊な加法定理を適用する。

    通常、普通の数学でのジャンルに現れるさまざまな加法定理は線形性を満たしています。しかしながら確率に於いての加法定理は線形性を満たしていません。これがまた混乱の元なのです。
    しかしながら、定理と言うのは適用場所が大事なんです。要求された状況で要求されたモノ以外は用無しです。
    その確率の加法定理は一般には次のように記述されます。



    こう言う不可思議な形態の加法定理だから戸惑うんですが、これも意味なんかあんまり考えないに越した事無いです。ベン図なんて書いちゃいけない(笑)。理由なんて考えないに越した事ありません。習うより慣れろ、ですね(笑)。
    1.と同様に、そしてとすると、

    と記述されます。こう言う不可思議な形をした式が二つ目の条件となります。

今まで見てきたとおり、確率のこのテの計算をする一番のポイントはあまり考えすぎない事、です(笑)。単に暗記した物を機械的に適用していけばイイんです。マジメにキチンと考えるタイプに限って、ドツボにハマるんですよ(笑)。何せ確率の場合、普通の数学と違って語用がかなり特殊だから、です。そしてその意訳にてこずる。しかしその意訳のツボさえ押さえておけば残りは単なる代数です。
上の式を二つ並べてみれば



となり、これは中学生でも解ける連立方程式になります。
に気をつけて上の連立方程式を解けば終了です。

以上です。

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