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質問<3651>2007/12/9from=ゆき「積分」

問題文を読んで図を描いてみたのですが、今ひとつしっくりこなくて…
宜しくお願いいたします。

原点Oを中心とする半径aの円に糸がまきつけられていて、
糸の端は点A(a,0)にあり、反時計回りにほどける。
いま、糸をたわむことなくほどいていき、その糸と円の接点をRとし、
∠AOR=θ(0≦θ≦2π)とする。
更に、ほどかれた糸の端の座標をP(x,y)とする。


  1. xとyをθの関数で表せ。

  2. 第一象限にあるPの軌跡と円および直線y=aで囲まれる部分の面積を求めよ。


★希望★完全解答★




クソややこしそうな問題ですね(笑)。
僕も図描いてみようかな、と思ったんですがメンド臭いんで止めます(笑)。
ええと、いくつか分かっている条件を列挙してみましょうか。


  1. 糸をたわむことなくほどく→と言う事は糸は円への接線となり、∠PROは常に90度である。

  2. ほどかれた糸の長さはaθとなる。

  3. 条件1により、三角形PROは直角三角形となる。

  4. 直角三角形PROの底辺ROは円の半径に等しくa、辺PRの長さはaθ、そして斜辺の長さはである。

  5. ∠POA=α、∠ROP=βとすると、θ=α+βの関係を満たしている。

こんなトコロでしょうか?
まあ、上の条件を自分でした作図にでも書き込んでおいてください。
では見ていってみます。

  1. xとyをθの関数で表せ。

    ここで、直線POの長さはと分かっているので、∠POA=αを利用すると、x、yの座標は、




    と書き表せます。
    ここで、θ=α+βと言う条件を用いると、




    なので、加法定理を用いて




    と書き換えます。
    ここで、三角形PROは直角三角形なのを考慮すると、




    なので、それぞれx、yに代入して整理すると、




    となります。


  2. 第一象限にあるPの軌跡と円および直線y=aで囲まれる部分の面積を求めよ。

    これは馬鹿正直に面積Iを積分を利用して計算すると、糸の端の軌跡P(x,y)と直線y=aの交点のx座標をLとすれば、



    となるんですが、実際問題、の範囲では単純に正方形の面積から円の面積を引けば良く、の範囲では長方形の面積からを引けばいいだけです。
    すなわち、


    となり、事実上だけを計算すれば良い事になります。
    ではをどうやって計算しようか、と言う話になるんですが、実際問題これは円の面積の計算方法と同じです。
    一般に円の面積計算では



    と置いて、これを媒介変数(角度)を介して変数変換して積分するんですが、一方、の計算の場合は径が定数ではなく、角度の関数だ、って事だけが違うのです。あとは全部同じですね。
    すなわち、



    を角度を媒介変数として積分すればよく、また、1.でxの中身もyの中身も分かっています。
    変数変換の為にまずはxを微分すると、



    となり、これを利用して、



    を計算すればいいです。
    まあ、考え方さえ分かれば後は単なる計算問題ですし、メンド臭いんで、ここからはMaximaを用いて定積分してみます(Maximaによる積分の方法はココを参照の事)。






    まずはMaximaを起動する。



    数式を入力して定積分する。
    なお、積分範囲は0〜となる。
    と言うのも、P(a,0)はの時でP(L,a)はの時だから。
    つまり、第一象限と言う条件を考慮すると、の時P(x,y)の高さがaとなり、P(x,y)はy=aと交点を持つ。



    解が表示される。
    解はとの事。


    の時x=Lになるので、を考慮して、




    となります。


以上です。




Maxima Manual: 積分

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